Q: 線スケッチとは何ですか。ペンスケッチと何が違うのですか。

A: 線で描く透明水彩スケッチ、すなわち「線スケッチ」は水性・耐水性ペンを使い、現場で下書きを

  行うことなく線描を行い、その線描を透明水彩絵の具で重ね塗りをするスケッチ技法をいいます。

下書きをしないことで、作者の気持ちが線描の勢いに現れ、見る者に伝わります。この技法は、私が師事した長沢まこと氏がニューヨーク在住中に、透明感あふれる色彩により黒の線描がますます引き立たつことを見出し完成させました。

一般には「ペン画」「ペンスケッチ」と呼ばれる技法の分野の一つになります。


大きな特徴は次の通りです。

  1. デッサンや構図を気にするよりも、感じた「トキメキ」を優先します。
  2. 鉛筆による下書きなしで、ペンで直接「もの」の輪郭を描きます。
  3. 原則、写真は使わず、現場で描きます。
  4. 紙面に込められた臨場感が見る人に伝わります。
  5. 線の勢い・表情を引き立たせるように透明水彩絵の具で彩色します。
  6. 薄く何回も塗ることで明るく透明感ある絵が仕上がります。

Q: なぜ下書きをしないで描くのですか。

A: 鉛筆で下書きをすると、いつでも消すことができると心の中に甘えが出てしまいます。